前回はバックアップについて解説したが、今回はリストアを。
流れとしては上図のとおりで、
- メディアサーバはバックアップしたデータをバックアップデバイスよりリストア
- 所定のフォルダにリストアされたデータを、vCenter ConverterがESXサーバへ展開する
と言う流れになる。バックアップと比較するとやや単純な構成となっている。
というわけで、当然のごとくvCenter Converterの導入が必要となるので注意したい。また、ケースによって以下のとおり制約事項があるのでこれまた注意したい。
【vCenter Converterを別のサーバで立てる場合】
vCenter Converterを導入したサーバに対してRemote Agentを実装する必要がある。
【vCenter Converterをメディアサーバ/vCenter Serverと同一サーバで組む場合】
vCenter Converter Standaloneを導入する必要がある。詳細は以下のところに記載されてる。
VMWare Virtual Machine restore fails with Error: 0xe0009558 – Cannot find the VMware Converter. Please install the VMware Converter.
http://seer.entsupport.symantec.com/docs/341591.htm
リストアジョブを作成する際に表示されるカタログを見てみると、「VMware VirtualCenter and ESX Servers」と言う項目から、VMの一覧が確認できる。また、事前のバックアップでGRTを有効にしていると、普通どおりにRemote Agent経由でバックアップ可能なカタログも構成されている。
リストアの際に指定するのは上記の通り。基本的に以下の設定を有効にするようにしている。
- リストア仮想マシンをVirtualCenterまたはESX Serverインベントリに追加する
- Thin Provisioningをリストアする
で、リストアを実行する。無事リストアした場合のジョブログは以下のとおりとなる。
リストアセットの詳細にvCenter Converterを使用してリストアしていることがわかる。
なお、リストア後にVMを起動してみたところ、VMware Toolsのディスプレイドライバがうまく動作していなかったため、VMware Toolsの修復インストールが必要となった。
VMのバックアップ/リストアは本来物理サーバを相手にするよりも簡易的かつ効率的に行うべきものなので、こうしたエージェントの登場というのはありがたい事なんだと思う。ただ、この機能がきちんと組み上がらないと何も意味が無いわけで、それこそデータプロテクションベンダーがきちんと製品の棲み分けを行ない、力のかけ方を考えないことには何もならないんじゃないかなぁと。
そのうち気力があれば、BE2010版のAVVIを試してみたいもんですね。
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