SSD組み込んだぞわーいというわけで、更に1セットUnity VSAを作り上げ、そこでキャッキャウフフしてみることにする。
やりたいことは以下の2つ。今回新設したVSAは上図の右側になる。
- FAST/VPを使って、SSD上に作ったVMDKとSATA RAID上に作ったVMDKとで自動階層化処理をさせてみる
- 筐体間レプリケーションを構成し、ESXiサーバ故障時に対応できる構成を取る
今回はそのうちの「レプリケーション」について画面を撮ってみたので載せてみる。
まず、事前にレプリケーションで必要となる「Interface」なるものと「Connections」なるものをそれぞれのVSAに対して構成する必要がある。
Interfaceはいわゆるデータ通信用接続と思われ、VNXで例えるなら土台のDataMoverに対して構成するコネクションと言える。
この構成を組む際、専用となるIPアドレスを構成する必要がある。
Connectionsは構成情報のやり取りやレプリケーションセッションの管理・制御を行う接続と思われ、VNXで例えるならControl Stationにて構成する「Interconnect」に似ているんじゃないかなと思われる。
これらの接続は、Interface⇒Connectionsの順で構成する必要がある。
その後、NAS Serverでレプリケーション対象にしたいNAS Serverのプロパティを開き、レプリケーションのセッティングを行う。片側で設定をするともう片側にも設定が伝搬するので、設定は一回で良い。
まず、レプリケーションタイプ、レプリケーション間隔、レプリケーション先の指定を行う。レプリケーション間隔は分単位で指定できるが、きっちりその間隔で実行するわけでなく、実行開始には若干のブレが発生するので注意が必要かも。
レプリケーション先は、ローカルか他筐体かを選択可能。
レプリケーションするNAS Server名、レプリケーション先プール、Storage Processorの指定等行い、併せてレプリケーション対象のファイルシステム、レプリケーション先となるファイルシステム名の指定などを行う。
サマリーが表示されるので、Nextをクリックすると、レプリケーションセッションの構築が開始される。
作り終えると、以下のように2つのレプリケーションセッションが自動的に構成される。
1つはファイルシステムのレプリケーションセッション、もう1つはNAS Serverのレプリケーションセッションである。VNXのアーキテクチャに例えると、NAS Serverは1つのVDM(Virtual DataMover)に相当し、所謂仮想のファイルサーバのようなもん。クラスタに例えればリソースグループみたいなものかな。
要は、構成データと実データは分けてセッションが組まれるんだよということ。各セッションのプロパティを開くことで、レプリケーションの状況を確認することも出来る。
VNXに慣れた後でこのレプリケーションを考えたとき、意外に困ったのが
「1対1のレプリケーションセッションしか張れない」
ということ。VNX組む時は、結構1対Nでレプリケーションを組んだりするケースもあったりしたのだけど、こいつはそれが出来ない。今後のロードマップでデータ移行が発生した場合など、既存構成・レプリケーションスケジュールを維持したままで、新筐体へレプリケーションするというようなことができなくなる。これ、VSAならではの制約なのかどうかがわからないんで、その内EMCにでも聞いてみようかしら・・と思案中。
ちなみにもちろんFAST/VPは組んでいる。現在組んでるプールは
- SSD領域をExtreme Performance Tierとして110GB構成
- SATA-RAID構成をCapacity Tierとして3TB構成
としている。改装移動している状況もちら見できて、これがなかなか面白い。IOのかけ方を変えたりすると、SSD側に多くのIOがかかってるのが見えたりして。
それにしても、無償のVSAでここまで組めるようになったというのは凄いとしか言いようがない。いい時代になったなぁと正直思う。ストレージの勉強をしたいとか思う人がいたら、こういうのがせっかくあるので、触って見るに越したことはないと思う。
No responses yet