2017年ポエム第二弾
というわけで、また非技術系ポエムを書いてしまいました。ごめんなさい、ごめんなさい。
今はそういう気分なのかもしれません。
Mastodon Advent Calendarと言うのがあるそうで、いろんなインスタンス管理者達がブログを掲載して回っているのですが、私はそういう輪の中にすら入れないほどにコミュ障ではあるものの、その記事たちを眺めながら、「自分もこれまでを振り返ってみるかー」と思ったのです。こっそりと。
Mastodonを知った発端
何の記事だったか、Webニュースが発端だと思います。mstdn.jpのぬるかるさんの話題でMastodonというキーワードを知りました。そして、「Federation」と言う機能があるらしく、なんと自分でサーバを立て、他の立てたサーバとリレーションシップが張れると言うことを知りました。
SNSサーバが相互にリレーションシップを張るってどういうこと?ってことで、面白みを感じ、早速まずは触ってみることにしました。最初にアカウントを登録したのは、有名なmstdn.jpインスタンスです。
取り敢えず触れてみた
まぁまず入ってみた最初の印象は「無法地帯」と言う言葉で表現できたと思います。ローカルタイムライン(以下、LTL)も連合タイムライン(以下、FTL)も流速早すぎて追えません。っつーか、気づいたらブラウザ負荷が急上昇して一気に固まりだしました。
慌ててログアウトしたあの日のこと、あたしゃ忘れません。どうしようと思って取り組んだのが「自分でインスタンスを立てる」ことでした。
インスタンスの構築は自宅環境を使った、そして衝撃を受けた
幸い、材料はそれなりにありました。自宅環境には仮想基盤があり、メモリ・CPU共にそれなりに剰余があったことから、見よう見まねでサーバを構築しました。それが以下の構成です。
今思えば恥ずかしい限りですが、Sidekiqデフォルト設定でこんなハイスペックVM積んでも意味ないじゃんね・・・・と今ならいえますが、当時は「こんだけハイスペックな鯖、月額無しで出せるんだぜドヤァ」って気分でした。そもそも観点がだいぶ違いますよね。。。
それでも、MastodonはFederationを組んで遊べることから、そのインスタンスを立てる自体に結構な意味がありますね。リモートフォローを繰り返してつながりを増やすことで、組んだインスタンスにもそれなりに通信が発生し、システムが処理される。今までのSNSやマイクロブログでは発生し得なかった通信がMastodonでは発生するのです。
これは結構衝撃を受けました。この時、私はこんなことを嬉しかった事として挙げています。
当時、先の記事でも書きましたが、丁度休職前の時期でボロボロの状態でした。とは言え、サーバの検証が私のモチベーションを救済する数少ない手段でした。それに加える楽しい要素として、このMasotodonは格好の材料になりました。しかも今後休職でお金を大事にしなければならない時期に、新しい機材を買わなくてもよく、苦手とするWeb周りの技術を学べ、友達にも会える最高のツールとして私の中で認識しました。
そして
いろんな記事を書きました。
- [SNS] Mastodonで遊んでいる
- [SNS] 他インスタンスとぷつりと国交断絶した状態を何とかする
- [SNS] WAFを通した時の不具合様々
- [SNS] pumaに対する誤解
- [Mastodon] プロセス負荷を眺めてみる
- [Mastodon] 2017年ラピュタのバルス祭り
- [Mastodon] アカウント削除処理が予想以上に影響大きい件
- [Mastodon] IPv6しか繋がらない、そんなインスタンスを作ってみる
- [Mastodon] アカウント削除時の影響を緩和する手法
気づけば結構なネタになってます。そんだけこのMastodonと言うものにのめり込んだということなんだと思います。私がtootする、それを相手のインスタンスが受け取る、相手がtootする、私のインスタンスがそれを受け取る、この双方向のやり取りがお一人様インスタンスでもリモートフォローさえすれば繋がる、その動作がとにかく楽しくて。
で、現状の構成がこれです。
運営力と運用力
私のインスタンスはsocial.bluecore.netですが、それなりに構成を組んでは居ますが、実はアクティブユーザは実質私だけです。時々ちょいちょいユーザ登録は行われますが、LTL上の話題作りがうまく行かなかったりして幽霊ユーザになり、そして去って言ってしまうケースがほとんどです。
私自身、アーキテクチャに興味があって始めたこと、リモートフォローできればアーキテクチャの動きが見えてきて、それで十分楽しいから、実はあまりアクティブユーザが増えることに執着がないのですよね。この時、「運営」と「運用」は違うんだなーということを肌で感じました。
私は「運用」は出来るのだけど、「運営」はできないなぁと。いくらインフラ面に関する技術を知っていても、運営に対する技術というか、人の引付方、そうだなぁ・・・・カリスマ性というか、マーケティングというか、そういう領域の力がないと、自インスタンスの拡大って難しいんだなぁとこの時痛感をしました。
Mastodonを通じて得たもの
私は先の記事でも書いたように、プロダクトソリューションを主体として活動するITインフラエンジニアです。よって、コードを見る技能は残念ながら備わっていませんし、開発に参加することも中々に難しいです。最近やっとgitの使い方や、PythonでSDN Frameworkの中身を読み解き始めたぐらいの実力しかありません。
どちらかと言うとMastodonで得たのは「運用の知識」でして、サーバの監視事項として何を見てればいいのか、Sidekiqのそれぞれ保つ意味は何か、それはどのようなリソースの使い方をするのか、Sidekiqキューがどういう状況が良くないか、データベース等のバックアップ・BCPはどう考えればよいのか・・・・などです。
それまで、何となくやっていたHinemosの統合管理機能がここまで役に立つなんてつゆほども思ってませんでした。お陰様で、運用監視に関する基礎的な技術はある程度学べた(ジョブ運用技術、監視運用技術)んだと思います。(それがJP1やZABBIXにどこまで転用できるかはわかりませんけどね)
そういう意味で、インフラエンジニアとしても、このインスタンス運用は面白いし、勉強になると思います。
私の観点、他の人の観点
私はそんな風に、Mastodonの仕組みとコミュニケーションに興味を持って行動していますが、実に色んな人がいると思います。
- マーケ開放拡大タイプ:Mastodon楽しい!そして広めたい!
- マーケ閉鎖タイプ:LTLコミュニケーションで十分やん。中でワイワイやりたい!
- 開発者タイプ:コードが読める、あるべき論が強い、より良いMastodonを目指して、技術観点での改良方針に思慮を巡らせる。githubのコントリビュータとしても活躍する
- 自鯖タイプ:自宅鯖で勝負するんだよ。電気代かかるけど。
- クラウドタイプ:サーバはクラウドで十分だよー。月額かかるけど。
- バージョン追従祭りタイプ:masterだmasterだワッショイ
- Twitter移民:Twitterから移住し、Twitterの延長上して利用する
他にあげるとキリがないほど。私は自鯖/インフラ/マーケ中間タイプと言えるかなぁ。
- 今のMastodonの機能で十分満足が出来ている
- あまり「べき論」が叫ばれるのは好ましくないと思っている
- 自宅鯖で勝負しているよ。
- バージョン追従はしない。Stable的な考えに近い。
- Twitterとは別物と考えるけれども、基本的にマイクロブログとしてあまりチャットとしたくはない派・・・・といいつつチャット化することがあるけど。
観点が異なるから衝突することもしばしばあるのかもしれませんが、基本的にはやっぱり面白いです。
最後に
このSNSは流行りとかそういうのを除外しても、十分に人が居て、そして十分に盛り上がっていて、とっても面白いなと感じています。同時に「変な一過性の流行的存在にはなってほしくない」とも感じています。
重要な心のプラットフォームの一つとして、これからもうまく使いこなしていきたいなーと思っています。12/7より再度当プラットフォームでもユーザの新規受付を再開しました。興味ある人は是非お越しくださいませ(と言っても人入ってこないんだけどね(´∀`*)ウフフ)
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