[Storage][Isilon][Virtualization] Isilon SD Edge 重複排除効果とクォータ機能を試す

技術のお話し

いろいろ試してみようそうしよう

ここ数日間、CIFS/NFS双方触ってみて結構面白い思いをしてました。復活させたノードはそんなにディスク積んでないし、その上電気代は上がるし・・・ということで、そんな永くは稼働させられないため、楽しめるうちに楽しんでおかないと・・・と言う思いが正直ありまして。

取り敢えず本記事では重複排除機能とQuota機能について取り上げてみようと思います。

De-Duplication機能

Isilon SD Edgeには重複排除機能があります。触ってみてわかったのは

  • DatadomainやUnityのようにインラインではなく、バッチ形式っぽい
  • 重複排除単位はブロック単位
  • JPGファイルや圧縮ファイルなどが多かった割にはそれなりに効果があった

と言うところです。

De-Duplicationの設定

De-Duplication設定について手順を簡単に書きます。
まず、管理コンソールから「File System」⇒「Deduplication」を選択します。

「Settings」タブを開き、「Deduplication Settings」および「Assess Deduplication」にあるDirectoriesパスに対象ディレクトリ登録します。その後、「Save Changes」をクリックして、「Job Operations」リンクをクリックします。Job Typesタブに移動し、「Dedupe」「DedupeAssesment」それぞれにスケジュール設定を行います。View/Editをクリックした後、ポップアップ画面で「Edit Settings」をクリックしてください。

以下のような画面が出るので、任意のスケジュールを定義します。スケジュールは設計によると思いますが、大規模なケースだと日次実行はデンジャラスな気がします。ので、その場合は週次実行等をすることになるのかなと思います。 設定が終わったら「Save Changes」をクリックして設定を反映します。これで設定は完了し、定められたスケジュールに従って重複排除処理が開始され、ファイル及びブロックのスキャン、重複排除が行われていきます。この間ディスクがガンガン回ります。

実際の効果

以下のような感じです。20%程度の重複排除効果が現れたようです。このジョブを回している間、別途ディスクIOをかける作業などをしていたので、パフォーマンス的にアレ(初回処理が23時間かかってる・・・)ですが、容量削減効果としては、感覚的なコメントしか出せませんが「こんなもんかなぁ」って感じです。

クォータの設定

先の記事で、「当該ストレージはファイルシステムは一つ」と言うことを言いました。基本的に、この1つのファイルシステム内でディレクトリを作り、それがNASとしての唯一の仕切になります。ただそれだとよくあるのが、「1つのディレクトリで使用量が増大したときの抑止が効かない」と言うのが有りますよね。それに対応するためにIsilonはかなり強力なクォータ機能が搭載されているようです。

クォータの設定手順

Isilonのクォータ機能は「SmartQuota」と呼ばれています。
まず、「File System」⇒「SmartQuotas」を選択します。その後、「Create a Quota」をクリックします。

順次、設定を行っていきます。

  • Quota type:Directory Quota(所謂ツリークォータ)、User Quota、Group Quotaが選べるようです。
  • Path:今回DirectoryQuotaを選びましたので、対象の実パスを指定します。
  • Include snapshots in the storage quota:スナップショットで使用した容量もクォータの対象とするかを指定します。
  • Include data-protection overhead in the storage quota:チェックをつけると、可用性モードに応じたオーバーヘッドが加算され、クォータ評価の対象になります。チェックを外したほうが管理上はわかりやすいのだろうと思われますが、ストレージの実使用状況を加味したい場合はONにすると良いのかもしれません。
  • Quota Limits:Specify storage limitsを指定することで、注意喚起/ソフト/ハードクォータの設定ができるようになります。
  • Quota Notifications:クォータ通知に係る方針について指定をします。

設定が完了したら以下のような画面になります。この時、クォータ閾値の指定をしてなかったため、「View/Edit」をクリックして再設定しました。

クォータの閾値

クォータ閾値ですが、3種類あります。

  • Advisory limit:超過すると通知がなされる閾値
  • Soft limit:超過した後、定義した期間は書き込み可能であるが、期間をすぎると書き込み禁止になる閾値
  • Hard limit:即座に書き込み禁止になる閾値

通知に関してですが、デフォルト値は「Use the system settings for quota notifications」つまりはシステム設定に従うようになっています。「Create custom notifications rules」を指定することで、クォータ毎に通知先を設定することも出来るようです。こうしてHard Limitが定義されました。Quotaにリミットをかけなくても、設定だけすることでその領域の使用量が算出されるのはありがたいことなのかなーと思います。実際運用の場でもこういう情報が求められることはあるので、これはコレで重宝される機能かなと思います。

SmartQuotaのありがたいところ

ツリークォータって一般的に「入れ子」ができないことが多くそれで頭を悩ませるケースが多いのですが、このDirectoryQuotaは「入れ子」が出来るようです。実際配下のディレクトリに対してクォータを追加したらすんなりできました。

また、後付クォータも可能であり、そういう所は本当に柔軟性が高いんだなぁと感じました。上の図はクォータの一覧ですが、「/ifs/nfs_data」の配下である「/ifs/nfs_data/Share?root/owncloud」に対してクォータ設定が行われていることがわかると思います。また、当該ディレクトリはルートディレクトリを作成後、rsyncを実行し、そこで生成されたディレクトリに対して後付で設定しているものになります。

なお、Usageの右にマークがついているのは、「Include data-protection overhead in the storage quota」が有効になっていることを示してます。論理容量だけに目を通したい場合は、コレを無効にすることで直感的にわかりやすく見えるようになります。

これも後から切り替えることは可能なので、使用量の状況を見る際はかなり便利なんじゃないかなと思います。

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