今度はNFS接続に挑む
これまでは、CIFS接続を中心に扱ってきましたが、今回はNFS接続に挑みます。
CIFSではAuthenticated Providerの設定など、少々「?」となる設定箇所がありましたが、NFSは比較的とっつきやすいと思います。
エクスポート対象ディレクトリの作成
この手順はCIFSの時と同様です。
まず、「File System Explorer」を開きます。
エクスポート対象のディレクトリを作っていきます。今回パスは「/ifs/nfs_data/Share_root」としました。
NFSエクスポート設定
続いて、NFSエクスポート設定を行います。「Protocols」⇒「UNIX Sharing(NFS)」を選択します。 「Create Export」をクリックします。
エクスポート設定を行っていきます。
- Directory Paths:対象のディレクトリを指定します。
- Description:説明書きなどを任意に行います。
- Clients:アクセス許可するクライアントのサブネットやIPアドレスを記入します。このあたりの書き方は一般的なNFSサーバの記入法と同じです。
- Always Read/Write Clients:RW許可するクライアントのサブネットやIPアドレスを記入します。
- Always Read-Only Clients:Readのみ許可するクライアントのサブネットやIPアドレスを記入します。
- Root Clients:no_root_squashと同様のものになります。許可するクライアントのサブネットやIPアドレスを記入します。
Restrict access to read-onlyをONにすると、厳密なRead-Onlyアクセスになります。
Enable mount access to subdirectoriesをONにすると、サブディレクトリ指定でのマウントが可能になります。私の環境では、これをONにしないと他のサーバがマウントできないので、ONにしています。
その他、条件ごとのユーザマッピング設定が並んでいます。デフォルト設定は、システム設定に従い、その内容は下図にあるとおりです。
設定が完了したら「Create Export」をクリックして、設定を反映します。
エクスポートが作成されました。Export ID 2にある行が該当します。
システムデフォルトで作成されているものは使わないので、これは削除しました。
NFSマウント
実際にサーバからNFSマウントをしてみます。
無事マウントできたようです。dfコマンドで結果を見てみると、上図一番下の行ですが、プール全体の量がそのまま表示されていることがわかります。使用量は論理容量になっていますが、Availの値を見比べると微妙に足りないことがわかります。これは、あくまでUsed以外の容量がRAWベースになっているものと考えられます。
この時、rsyncを集合NASからこのクラスタへ行っていたのですが、UnityVSAやReadyNASでは発生しなかったエラーがいくつか出ました。
www_home/localusr/archives/localdata/Mail/\#245??\#245\#301\#245a\#327/ rsync: recv_generator: mkdir "/nfs_isl-bc/www_home/localusr/archives/localdata/Mail/\#245??\#245\#301\#245a\#327" failed: Input/output error (5) *** Skipping any contents from this failed directory *** www_home/localusr/archives/localdata/Mail/\#245?\#245?/ rsync: recv_generator: mkdir "/nfs_isl-bc/www_home/localusr/archives/localdata/Mail/\#245?\#245?" failed: Input/output error (5) *** Skipping any contents from this failed directory *** www_home/localusr/archives/localdata/Mail/\#272\#264\#262\#354\#302\#347\#263\#330/ rsync: recv_generator: mkdir "/nfs_isl-bc/www_home/localusr/archives/localdata/Mail/\#272\#264\#262\#354\#302\#347\#263\#330" failed: Input/output error (5) *** Skipping any contents from this failed directory ***
どうやら、文字化けが発生しているようで、その為にコピーができないようでした。Isilon SD Edgeクラスタ側ではUTF-8をデフォルト文字コードに設定しているのですが、一部ディレクトリではEUC_JPが残っている箇所があり、それが何か影響したのかな?という気もします。
どうもパスの取り扱い方が普通のNASとは少し動きが違うところがあるような気がしたので、こうした点は要注意かもしれません。
その他のタブ
その他のタブを見ていきます。
Global Setttingsタブでは、NFSの基本的な設定を定義します。デフォルトでは、NFSv3のみが動作しています。 Zone SettingsタブはNFSv4を使用する場合に設定する項目が並んでいます。NFSv4はよくわからないので割愛します。
NFS Alias
NFS Aliasタブではその名の通り、NFSエクスポートディレクトリのエイリアスを構成します。
これにより、NFSマウント設定をサーバ側から行う際、一々/ifsから記述する必要がなくなります。
今回は、先述した手順で作成したディレクトリを「/share_root」でマウントできるように設定します。
NFS Aliasesタブから、「Create Alias」をクリックします。 設定はシンプルで、「Alias Name」と「Path」を設定するだけです。「Alias Name」は「/(スラッシュ)」から書き始めます。設定が完了したら、「Create Alias」をクリックして反映します。
反映され、Statusが「Good」となっていれば有効になっているはずです。
エイリアスを有効にしていない場合、以下のように/ifsから記述する必要がありましたが、
エイリアスを有効にすると、このようにエイリアス名を指定してNFSアクセスが出来るようになります。
例えば、既存NASからアクセスパスを変えたくない!などの事情がある場合に、この設定は有用なのではないかなと思います。
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