メールアーカイバは既存を使いたい
つい先日Exchange Onlineにめでたく切り替わった我が家のメールインフラ。
実は既存オンプレ環境から残して使い続けたい機能がひとつだけあり、それがメールアーカイバ機能です。
製品は非常に古いんですが、MailArchiva OpenSource Editionというものを使っているんですが、過去メールの検索や、ドメイン承認メールを拾うのにかなり重宝しており、これは基本的に手元においておきたいデータだったりします。
今回、Exchange Onlineとこのメールアーカイブ基盤の連携をとってみることにしました。
メールアーカイブ基盤の役割

メールアーカイブの概要は上図のようになっており、メール基盤の送受信に関係なく、メールを横から取り入れ、インデックス化してデータストアに保存するという代物です。
市販品だともっと多機能なものが出回っており、例えば監査証跡として提示したりなど、コンプライアンス周りの役割で使われることが多いです。我が家でも、過去メールのトレースや、喪失したメールを後で見返すために使っています。
メールアーカイブと連携するには
こんなことをやっています。

今回、記事として扱うのは、Exchange Online側で操作を必要とする部分です。それ以外の箇所については、基本的にWebでよく出回ってるネタでもあったりするため、探せば簡単に見つかると思います。
コネクタの作成
コネクタの作成も、メールフローの作成もOffice365のExchange 管理コンソールで行います。まず、メニューから「メールフロー」⇒「コネクタ」をクリックし、一覧表示上の「+」をクリックします。
送信元はOffice365、送信先は組織のメールサーバを指定します。

画面の順に従い、コネクタを作成していきます。

下画面では、コネクタ接続を行うに当たり、TLSは使用しないことにしていますが、本来は使用したほうが良いように思います。通信経路は極力暗号化したほうが良いように思います。

作成後、コネクタの検証を行い、メールサーバへの接続やメールの送受信に関わるテストが実施されます。これで成功すれば、ひとまずメールを転送できる状況になります。

メールフローの作成
同じ要領で、今度はルールを作成します。「メールフロー」⇒「ルール」を選択し、一覧表示上の「+」をクリックしてルールを作成します。

我が家の場合は、あらゆるメッセージを「journal」と言うアカウントに乗せて、BCC配送させるやり方をよく採用します。今回も同様の方式を取ります。
これで、以下のような構成が出来上がります。

Exchange Online上で「ルール」と「コネクタ」を作成したことで、アーカイブ用のメールのコピーを取り、それをオンプレミスのメールアーカイブ基盤へ配送するというロジックが取れます。
このように、通常のメール基盤と同じ様な要領でメールのアーカイブ連携を行うことができました。
この方式はとてもベーシックな方式だと思っていて、恐らく商用システムにはもっといろいろな連携の仕方があると思います。
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