[Windows][Linux]Backup Exec Linux Agent

技術のお話し

以前、Windows側でLinux用にNFS領域を構成してWindows的なバックアップを試みたが、肝心のNFS領域が吹っ飛び・・・結局BLOG領域等はLinux内蔵領域(EXT3-FS)に退避させてしまいました・・・・・(^^;)というわけで。今回はWindowsのサーバから直接Linux上の領域をネットワーク経由でバックアップしてみることにする。

ralusbk

小生がよく使用しているソフトウェアでSymantec Backup Exec for Windows Serversという製品がある。この製品は、基本的にWindowsプラットフォームに特化していて、Microsoftとの連携機能が豊富なことが特徴なんだけど、この製品のオプションに、Remote Agent for Linux and UNIX Serversというものがあり。今回はこれを使用したバックアップを試みてみる。

【Remote Agent for Linux and UNIX ServersをLinuxサーバにインストールする】

SymantecのサイトからRemote Agent for Linux and UNIX Serversのメディアデータをダウンロードする。ファイル名は「BEWS_12.5.2213_LINUX-UNIX-MAC-SAP_AGENTS.tar.gz」。

そのまま解凍するとカレントディレクトリ直下に何でも解凍しちゃうので、一時ディレクトリを作成の上そこにファイルを移動して解凍作業を行う。

[root@gaia ~]# mkdir BackupExec

[root@gaia ~]# mv BEWS*.tar.gz ./BackupExec

[root@gaia ~]# cd BackupExec

[root@gaia BackupExec]# tar zxvf BEWS*.tar.gz

インストールスクリプトを起動する。

[root@gaia BackupExec]# ./installralus

以下の画面が表示される。システム名を入力したらシステムの確認が行われる。昔はRedHatLinuxであることの確認を厳密に求められたが、今のバージョンは単純にカーネルのバージョン番号を参照してインストール可否を判断するようだ。初期システムチェックが正常に完了したらEnterキーを押下する。

RALUS を install するシステム名をスペースで区切って入力してください: (www.bluecore.net) ←ここでEnterを押下

システムの通信を確認しています:

www.bluecore.net の OS のバージョンをチェックしています … Linux 2.6.18-92.1.18.el5
www.bluecore.net をシステムがサポートしているかチェックしています … Linux  2.6.18-92.1.18.el5 は RALUS でサポートされています

初期システムチェックが正常に完了しました。

Return キーを押して続行してください:

以下の画面が表示される。ターゲットシステムにパッケージをインストールするという宣言が行われる。Enterキーを押下して先に進む。

installralus はターゲットシステム Linux に次の RALUS packages をインストールします:
www.bluecore.net

VRTSralus        Symantec Backup Exec for Windows Servers Remote Agent for Linux/Unix Servers

Return キーを押して続行してください:

以下の画面が表示される。インストール必要条件のチェックが行われる。次の画面へ自動的に遷移する。

システムのインストール必要条件をチェックしています:

Linux ターゲットシステム上で RALUS のインストール必要条件をチェックしています:
www.bluecore.net

www.bluecore.net で RALUS のインストール必要条件をチェックしています:

ファイルシステム領域をチェックしています … 必要な領域を確保できます

インストール必要条件のチェックが正常に完了しました。

Return キーを押して続行してください:
Symantec Remote Agent を停止します ……………………………………….. 完了
ポート 10000 を確認しています ……………………………………….. 完了

以下の画面が表示される。Remote Agentが通信するバックアップサーバのIPアドレスを入力する。DNS名前解決が有効ならホスト名を入力するのもあり。その後質問されるが、ここではnを選択する。デフォルトで「n」になっているため、そのままEnter押下も可能。

Remote Agent メディアサーバーの設定

メディアサーバーのバックアップ選択項目ツリーに Remote Agent を表示して、Remote
Agent およびメディアサーバー間で使用するローカルネットワークを指定するには、Remote
Agent と通信するメディアサーバーの名前または IP アドレスを入力します。

IP アドレス: XXX.XXX.XXX.XXX
ホスト名: コンピュータ名

ディレクトリホストを入力してください:192.168.100.219
このエージェントに別の名前またはアドレスを追加しますか? [y, n] (n)

以下の画面が表示される。そのままEnterキーを押下してデフォルトの「y」を選択した状態で先に進む。

Remote Agent メディアサーバーの設定

ホスト名または IP アドレスの検証:

アドレス: 192.168.100.219

この情報は正しいですか? [y, n] (y)

以下の画面が表示される。当方の環境ではNIS環境が存在するため、インストーラではbeoperグループの自動生成は行われない。続行することは可能であるため、Enterキーを押下する。

Remote Agent ユーザーグループの設定

バックアップを実行するには、「beoper」ユーザーグループが存在している必要があります。このユーザーグループは、NIS
サーバーを使用していない場合にのみ作成できます。システムのスキャンを実行して、NIS
サーバー、グループおよびメンバーシップを検出します。

Return キーを押して続行してください:
システムで NIS サーバーが使用されているかを確認しています: … 使用中

インストーラによって、システムで NIS
サーバー「hie.bluecore.ne」が使用されていることが検出されました。インストーラでこのシステムに「beoper」ユーザーグループを作成できません。バックアップジョブを実行する前に、手動で「beoper」ユーザーグループを作成して、root
ユーザーをそのグループのメンバーに設定する必要があります。

Return キーを押して続行してください:

以下の画面が表示される。インストールパッケージの最終確認が行われる。Enterキーを押下する。

Symantec Backup Exec for Windows Servers Remote Agent for Linux/Unix Servers 12.5.2213

www.bluecore.net 上の Symantec Backup Exec for Windows Servers Remote Agent for Linux/Unix Servers.
をチェックしています:

VRTSralus パッケージをチェックしています … インストールされていません

Return キーを押して続行してください:

以下の画面が表示され、インストール処理が実行される。

Symantec Backup Exec for Windows Servers Remote Agent for Linux/Unix Servers 12.5.2213

Symantec Backup Exec for Windows Servers Remote Agent for Linux/Unix Servers. を www.bluecore.net
にインストールしています:

VRTSralus 12.5.2213 を www.bluecore.net にインストールしています … 1 のうち1 の手順が終了しました

Symantec Backup Exec for Windows Servers Remote Agent for Linux/Unix Servers.
のインストールは正常に完了しました。

Return キーを押して続行してください:
新しい初期化スクリプトをコピーしています ……………………… 完了
rc2.d に RALUS リンク名を作成しています …………………………….. 完了
rc3.d に RALUS リンク名を作成しています …………………………….. 完了
rc5.d に RALUS リンク名を作成しています …………………………….. 完了
beoper の RALUS ファイルを更新しています ……………………………. 完了

以下の画面が表示されるとインストールは完了である。プロンプト画面に戻る。

Symantec Backup Exec for Windows Servers Remote Agent for Linux/Unix Servers. を設定しています:

設定ファイルを作成しています ……………………………………… 完了

Symantec Backup Exec for Windows Servers Remote Agent for Linux/Unix Servers.
は正常に設定されました。

Return キーを押して続行してください:
インストール応答ファイルは次の場所に保存されています:

/var/tmp/vxif/installralus810003741/installralus810003741.response

installralus のログは次の場所に保存されています:

/var/tmp/vxif/installralus810003741/installralus.log

当方の環境ではNIS環境が生きているため、beoperグループを手動で作成する必要がある。以下の通り対応を実施する。

[root@gaia BackupExec]# groupadd beoper
[root@gaia BackupExec]# vi /etc/group

開いたエディタで、beoperグループにrootユーザを組み込む

beoper:x:10001:

beoper:x:10001:root

Remote Agent for Linux and UNIX Serversを起動する。

[root@gaia BackupExec]# /etc/init.d/VRTSralus.init start
Starting Symantec Backup Exec Remote Agent ……
Starting Symantec Backup Exec Remote Agent:                              [  OK  ]
[root@gaia BackupExec]#

これで準備は完了。バックアップジョブ作成画面で、Linuxサーバは以下の通り参照できる。

selection_list2ちなみにリソースに接続する際は、必ずLinux/UNIX用のリソースアカウント(ログオンアカウント)の定義が必須である。ユーザ名:root、パスワード:<rootのパスワード>を別途定義しておくこと。バックアップを実行させてみる。どうやら無事にバックアップできているっぽい。

bejob1

ちなみに今回、取得対象にしたのは設定ファイル(Postfix/httpd)と/homeの内、BLOGページのデータとMySQLの日々のスナップショットデータ。加えてログかな。これらのデータは損失するとかなり痛いので、取得対象に含めてみました(といっても評価版での実施だからそう長くは持たないけども)。お、ジョブが終わった・・・・とみてみると・・・あれ?

failedjobジョブが失敗しとる(涙)。。。。。。と、よく見てみると、この失敗内容に記載されたディレクトリ以外はどうやら取得できてそう。失敗した原因はどうやら、過去データの中に文字化けしたデータがいくつか存在するようだ^^;ううん、確かに文字コードが違ってるからなぁ・・

Backup Execでは、エラーが見つかっても一通りデータはバックアップしようと動く。このため、いくつかファイルのバックアップに失敗して、ステータスが「失敗」になっても、大抵のファイルはひっこ抜けてたりする。というわけで。逆に、ファイルのスキップが全く発生していないことに驚いた(笑)。

ジョブの詳細を確認してみると、確かに文字化けしとることが確認できる。

bejob2なので、このディレクトリをバックアップ対象から除外することで今のところは対応。実行間隔を2日ごとに定義して朝10時から開始させることにしてみた。しばらく運用させてみて、きちんと取れてるかは確認しておきたいもんだ。

このようにクロスプラットフォームでバックアップする際は、文字化けというものに気をつける必要がある。また、ファイルシステムの際に関しても注意を払う必要がある。Windowsと比較的親和性が高いのは、SJISを使用することが比較的容易なIBM AIXである。が、このOSで使用されているJFSが曲者で、実はRAWバックアップがWindows⇔AIX間で行えないという問題がある。原因はディスクレイヤの低いところまで手を出しちゃってるLVMが原因なのだけども^^;

LinuxやSolaris、FreeBSDなどではやはり、文字コードの相違に伴うファイルバックアップができないなどの問題は結構大事だと思う。できればLinux/UNIX側ではマルチバイト文字を使用せずにファイルは構成したほうがよいと考える。

ちなみに今回のバックアップ手法は基本的にお仕事では採用してません。あまりにもRALUSの機能がチャチすぎて、逆にバックアップデータや元データの破損に陥りやすいので。でも、確実にロックされないデータということで、この領域に一時バックアップなどをさせた場合は別で、使い道としてはありなんじゃないかと。いずれ仕事では使ってみたいもんですが、少なくとも今関わっている仕事では使えないな・・・(苦笑)

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